心理学者のつぶやき 論文100本 10年ほど前,ライプツィヒ大学にあるヴント(Wilhelm Wundt)記念室を訪ねたことがある。ヴントは,実験心理学(生理学的心理学)の父といわれるが,60代の後半から「民族心理学」全10巻を著すなど,幅広い分野で著作を残している(88歳... 2015.01.21 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 授業の値段 大学の講義科目は,90分授業が15回で,2単位として認定される。このような授業,一体いくらで引き受けるのか?--大学の授業は,常勤講師が担当することもあるし,非常勤講師が担当することもある。非常勤講師は,個別に交渉して値段を決めることはない... 2014.10.29 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 奇跡の5日間 9月23日から27日の5日間,第17回国際心理生理学会議(IOP2014)を開催した。2年以上も前から続けてきた努力が,見事に結実した5日間だった。国際会議を実施するのは,正直にいえば面倒である。特に,この学会(国際心理生理学機構,IOP)... 2014.10.05 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 局所解と最適解 自戒を込めて言うが,大学教員は一言多い。不動産業界では,大学教員はとても嫌われているという。上から目線で,文句が多いからだそうだ。・・・耳が痛い。---大学教員という仕事は,狭い専門に閉じこもってしまえば,「お山の大将」でいられる。学生との... 2014.09.07 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 「たとえ」の力 頭のいい人は「たとえ」がうまい。昔からそのように感じていた。私の恩師であるぺーター・ウルツパーガー(Peter Ullsperger)先生もそうだった。--脳波解析の手法に,ダイポール分析というのがある。頭皮の表面で観測された電位が,脳内の... 2014.09.03 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 心理生理学を学ぶ意義 九州大学の文学部で,「心理生理学の基礎と応用」という集中講義をする機会に恵まれた。ほとんどが学部生だったが,熱心に聴いてもらえた。心理学の学生には,「認知心理学」や「社会心理学」と同様,「生理心理学」と呼ぶ方がなじみがあるかもしれない。しか... 2014.08.21 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 論理学者,数学者,物理学者,技術者,心理学者 金出武雄先生(カーネギーメロン大学)の独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則日本経済新聞出版社 2012を読んだ。この本の前版,素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術PHP研究所 2003は以前からの愛読書だ(ブ... 2014.01.21 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 既視感 最近の大学はいろいろと仕事が増えた。国からの指示になんとか応えようと必死になり,教員は右往左往している。このような時代の空気をどこかで見聞きした気がしていたが,ようやくその正体が分かった。太平洋戦争のときの日本だ。百田尚樹・渡部昇一 (20... 2013.12.28 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき ネットと未来 久しぶりに新書を読んだ。中川淳一郎 (2013).ネットのバカ新潮新書ネットの変遷と現状に精通した著者の醒めた視点が面白かった。テーマは「当たり前の世界になったインターネットで私たちはどう生きていくか」(p. 22)。ネットは平等をもたらさ... 2013.09.09 心理学者のつぶやき
心理学者のつぶやき 研究者を続ける3つのヒント 東京で行われた若手研究者を対象としたセミナーで話題提供した。前半は「かわいい」の話,後半は「研究テーマ」の選び方についての話だった。さすがに都会には問題意識の高い学生が多いと感心した。大学院に入学してから20年が過ぎた。いろいろと人並みに悩... 2013.09.06 心理学者のつぶやき