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研究室の紹介

このページでは,大阪大学大学院人間科学研究科 認知心理生理学研究室について紹介します。

過去の広島大学における研究室(2005-2016) については こちら をご覧ください。

※「認知心理生理学研究室」は通称です。公式には「人間行動学講座 基礎心理学研究分野」に所属します。

外からみた研究室
  • 夢ナビTALK(2016年)の特設ページは こちら
  • 日本心理学会『心理学ワールド』での紹介は こちら (PDF 1.4MB)。
  • テレビ東京『探求の階段』での紹介は こちら
  • NHK「視点・論点」での解説はこちら

1. 理念とミッション

「心理学で社会に貢献する」Contribute to Society by Psychology

新しい発想・信頼できるデータ・相手を考えたプレゼンテーション。この3つを柱として,狭い分野であっても「このテーマなら,この人,この研究室」といわれる一番を目指します。

心理学の発想とサービス精神を持った人を育て,それぞれが得意な分野で活躍することを応援します。

2. 組織

大阪大学 人間科学研究科 行動学系 人間行動学講座 基礎心理学研究分野 に所属しています。

「基礎心理学 (general psychology)」(2年生,秋冬学期),「認知心理生理学 (cognitive psychophysiology)」(3年生,春夏学期) という講義を開講しています。

3. ゼミについて

毎週金曜日の夕方(16~18時ごろ)に,ゼミを開催しています。

所属や学年に関係なく,参加できます。

出張などで開催しない日もあります。参加を希望される方はご一報ください。

4. メンバーと研究テーマ

スタッフ

教授 入戸野 宏

助教 石田 海

大学院

D2 石田 友美
  「予期しない刺激欠落に対する脳電位反応」2022年度修論

D1 井原 なみは

D1 大湾 麻衣
  「ハイレゾオーディオが聴取者に与える影響とそのメカニズムの検討」2020年度修論
  「自然環境音の再生音質が知覚と心理生理状態に及ぼす影響」2018(H30)年度卒論

M2 新井 奏音
  「バイノーラル音が聴取者の心理生理反応に与える影響」2024(R6)年度修論 

M2 中村 野々香
  「かわいいと感じることが身体の重心移動に及ぼす影響」2024(R6)年度修論

M2 八木(大橋)紅音
  「知覚された対象間の触れ合いがかわいいと感じる程度に与える影響」2024(R6)年度修論 
  「『かわいい』感情と笑顔の関係についての研究」2018(H30)年度卒論

M1 魏 宇軒(Wei Yuxuan)

研究生

徐 霞霞(Xu Xiaxia)

石倉 杏莉

高 紫軒(Gao Zixuan)

学部

4年 中矢 環来
「図形の運動に誘発される角度錯視の検討」2024(R6)年度卒論
4年 梶川 丈
「座位姿勢が創造的思考に与える影響」2024(R6)年度卒論
「作業中の座位姿勢が創造的認知に与える影響」2023(R5)年度ミニ卒

4年 野間 悠希奈
「かわいいものに対する反応の個人差に関する研究」2024(R6)年度卒論
「かわいい刺激に対する反応尺度構成」2023(R5)年度ミニ卒

4年 花井 日華里
「動物キャラクタをかわいいと感じる程度に与える名前の影響」2024(R6)年度卒論
「キャラクタをかわいいと感じる程度に与える名前の影響」2023(R5)年度ミニ卒

4年 山崎 竣介
「知覚における驚きの体験が自己と他者の客観性評価に与える影響」2024(R6)年度卒論
「錯視を見ることが,態度の相違による過度なバイアス認知に与える影響」2023(R5)年度ミニ卒

4年 山本 朗義
「物語広告への誘引が視聴者の感情や態度に与える効果」2024(R6)年度卒論
「物語広告が視聴者の感情や態度に与える効果」2023(R5)年度ミニ卒

3年 大内 郁乃
3年 佐渡 心春
3年 テイ エイ(Ding Ying)
3年 石川 創大

招へい研究員

学振PD 水原 啓太(関西大学社会学部)

このほかにも,その他の研究分野の副指導教員をしています。
一緒に研究する学部生や大学院生,ポスドクを募集しています。

  • 石田 海
     「Multidimensional predictions in music perception: An event-related brain potential study」2024年度博論
     「音楽における不規則性の検出にかかわる神経処理」2021年度修論
  • 齊藤 初音
    「セルフタッチが自己への注意に与える影響」2023年度修論
    「かわいい写真を見ることが注意の焦点に与える効果」2021年度卒論
    「幼い動物の写真を見ることが注意の範囲に与える効果の個人差」2020年度ミニ卒
  • 武重 百香
    「アフォーダンスと知覚的顕著性が道具の操作に与える影響」2023年度修論
    「把持動作に関するアフォーダンスの知覚が手の運動反応に与える影響」2021年度卒論
    「物体カテゴリ判断を用いた物体の握り手の運動促進効果と刃物の運動抑制効果の検討」2020年度ミニ卒
  • リ・レイクン(Li Lingjun)
    「心拍位相が聴覚情報処理に及ぼす影響」2023年度修論
    「心拍周期の位相が聴覚処理に及ぼす影響の検討」
  • 宮森 航流
    「単語間の意味的関連性が記憶のテスト効果に与える影響」2023年度卒論
    「二値画像の物体認識における視覚ノイズの効果」2022年度ミニ卒
  • 水原 啓太
    「呼吸位相が視覚刺激の知覚処理に及ぼす影響」2022年度博論
    「呼吸位相が情動刺激の知覚に及ぼす効果」2019年度修論
    「意思決定におけるポストディクションのメカニズム」2017年度卒論
  • 北村 明日香
    「ぬいぐるみを抱くことが動物写真に対する感情反応に及ぼす影響」2022年度卒論
    「柔らかいものを抱くことが情動の喚起されやすさに与える効果」2021年度ミニ卒
  • 中村 風雲
    「認知課題のペースが思考速度と気分に及ぼす影響」2021年度修論
  • 竹好 史織
    「なつかしさの感情が音の印象に与える影響」2021年度卒論
    「視覚的なつかしさが環境音の評価に与える影響」2020年度ミニ卒
  • 大湾 麻衣
    「ハイレゾオーディオが聴取者に与える影響とそのメカニズムの検討」2020(R2)年度修論
    「自然環境音の再生音質が知覚と心理生理状態に及ぼす影響」平成30年度卒論
  • 熊谷 美雪
    「乳児顔のかわいさに関わる知覚処理」2020(R2)年度修論
  • 鈴木 智子
    「身体姿勢がギャンブル課題における心理生理状態に与える効果」2020(R2)年度卒論
    「姿勢がギャンブル課題中に与える影響について」2019(R1)年度ミニ卒
  • 種谷 真緒
    「成人における動機づけの実験的研究―向社会的行動に注目して―」2020(R2)年度卒論
    「動機づけの動的側面を測る手法の予備検討」2019(R1)年度ミニ卒
  • 手島 このみ
    「音楽イメージが音の知覚処理に与える効果―事象関連電位による検討―」2020(R2)年度卒論
    「事象関連電位を用いた音楽イメージ処理の検討」2019(R1)年度ミニ卒
  • 中田 千尋
    「柔らかい物体を抱くことが心理生理状態に与える効果」2020(R2)年度卒論
    「柔らかい物体を持つことがギャンブル課題遂行に与える影響」2019(R1)年度ミニ卒
  • 佐藤 那由多
    「音楽の予測誤差と快感情の関係についての理論的・実験的研究」2019年度卒論
    「周期的な聴覚刺激の欠落に対する脳電位」2018(H30)年度ミニ卒
  • 柴田 春香
    「物体の見た目の使いやすさと魅力の処理過程に関する研究」2019(R1)年度卒論
    「三次元物体の左右の向きと見た目のよさとの関係」2018(H30)年度ミニ卒
  • 下西 啓一郎
    「ゲーム課題の遂行中に生じるフローにおける心理生理状態の検討」2019(R1)年度卒論
    「音声AIエージェントの異なるエラー提示方略によるAIの印象及び認知負荷への効果の検討」2018(H30)年度ミニ卒
  • 小川 勇也「気分が単語の視覚イメージ生成過程に及ぼす効果」2018(H30)年度修論
  • 八木 佑都「潜在連合テストによる接近-回避動機づけの研究」2018(H30)年度修論
  • 大矢 真「猫の尻尾の痛みに対する共感反応:事象関連電位による研究」2018(H30)年度卒論
  • 阪本 美月「和音に対する顕在的・潜在的態度の研究」2018(H30)年度卒論
  • 松本 あやの「隠匿することが時間知覚に及ぼす影響」2018(H30)年度卒論
  • 大橋 紅音「『かわいい』感情と笑顔の関係についての研究」2018(H30)年度卒論
  • 佐田 裕子「あがり状態における注意の焦点に関する研究」 2018(H30)年度卒論
  • 中井 由希子「褒め言葉が動機づけやパフォーマンスに与える効果」 2017(H29)年度卒論
  • 栗林 龍馬 日本学術振興会特別研究員PD (2016年4月-2017年3月)
    ※2017年度(平成29年度)から主指導教員として大学院生と学部生の指導を始めました。

5. 実験設備

防音室は,ソノーラテクノロジー株式会社に特注したものを使っています。

脳波計は,Brain Products社のデジタル脳波計 QuickAmp (72 ch) を主に使っています。2021年から,BIOSEMI社の Active Two (64 ch) も導入しました。どちらも自律神経系活動(皮膚コンダクタンス,心拍,呼吸等)との同時記録ができるようになっています。

解析には,BrainVisionAnalyzer 2.0(Brain Products社) とEEGLABERP PCA Toolkit (by Joseph Dien), LORETA/sLORETA (by Roberto D. Pascual-Marqui)を使っています。

電極帽は, 主にEASYCAP(EASYCAP社)を使っています。このほかに, actiCAP (Brain Products),エレクトロキャップ (ECI),QuikCap (Compumedics/NeuroScan)があります。すべてAg/AgCl電極タイプです。

携帯型脳波計(ティアック/デジテックス研究所 PolymatePolymate II)や赤外線式眼球運動記録装置(DIRECT社 QG-PLUS),簡易型NIRS(アステム社 Hb131S),視線計測・表情解析パッケージ(iMotions+Affectiva)も使うことができます。

アクティブ電極による筋電アンプ(ティアック BA1104)とビジュアルデータレコーダ(同 AQ-VU)も導入しました。

刺激提示は,Millisecond Software社のInquisitPsychoPyで行っています。

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6. 研究室への入り方

学部生

実験心理学を学びたい人は,行動学系に進んでください。3年生の研究室配属では,学生は,教員個人ではなく,基礎心理学研究分野で受け入れた後に,指導教員を決めます。私が主指導教員となった学生は,責任をもって指導します。研究室の「和」を守るために,ある程度の協調性を求めます。

編入生

人間科学部には,第3年次編入学という制度があり,他大学からの編入学が可能です。大学のホームページ もご覧ください。

大学院生

博士前期課程・後期課程とも入学希望者を募集しています。試験は9月と2月にあります(出願は7月と11-12月)。詳しくは,大学院のホームページを見てください。

行動学系 人間行動学講座の基礎心理学研究分野を志望してください。

当研究室は脳波・事象関連電位だけを研究しているわけではないので,心理学の知識があれば,脳波測定の経験がない人でも構いません。

後期課程への進学を希望する人は,できるだけ前期課程から入学してください。大学院の最初の2年間におけるトレーニングはとても大事です。ぜひ早い時期から力をつけてください。

研究室の雰囲気については,在籍している大学院生やポスドクに聞いてみてください。

なお,研究生は原則として引き受けません。

学術振興会特別研究員 (PD)

研究テーマが私の志向性と一致していれば,脳波測定の経験がない人でも受け入れます。

テーマにもよりますが,できるだけ早いうちに短期留学できるように,私の海外人脈を使って積極的にサポートします。

留学生

大阪大学では,中国からの留学生の窓口は一つに絞られています。

希望者は,まずはそこにコンタクトを取ってください。

アドミッション支援デスク http://www.osaka-u.ac.jp/ja/international/inbound/dragongate

7. 研究テーマの選択

研究テーマは,一人ひとりの関心を聞きつつ,ゼミで相談して決めます。脳波や事象関連電位を測定しない主観・行動測度だけの実験も行います。

はじめて実験を考える人のアイデアは素朴ですが,その人の興味・関心の本質が詰まっていることが多いです。

面白い発想はできるだけ伸ばしてあげたいと思いますが,明らかに失敗しそうなテーマ,私自身がフォローできないテーマは避けます。

研究の初期に成功経験を積んでもらい,そのテーマに興味と自信がもてるようにしたいと思います(いつもうまくいくとはかぎりませんが)。

8. 指導方針

なんといっても,それぞれが「面白い」テーマを見つけてほしいと思います。本人にとって興味あるだけでなく,その面白さを他の人にも伝えられるようになることが大切です。

学部や大学院前期(修士)課程を終えて社会に出ていく人には,「一生懸命に研究に取り組んだという記憶と記念品(論文)」が残ることを目指して指導します。

大学院後期(博士)課程で大学や民間企業における研究者や専門職を目指す人には,私がもっている知識や技能を効率よく吸収し,さらに先に進んでくれることを願って指導します。

研究計画法や実施法だけでなく,論文の書き方・申請書の書き方・プレゼンテーションの仕方・アクセプトされやすい論文の作成のコツなど,研究者になるために必要な技法を教えています。

また,私一人が提供できる知識や技能にはかぎりがあるので,できるだけいろいろな学ぶ機会(人や場所)を提供しています。

9. 学外向けサービス

研究相談

実験設備のセットアップから,脳波・事象関連電位の測定・分析・解釈,統計分析,論文作成にいたるまで,各種相談を受けつけています。

内容によっては,共同研究として取り組ませていただくこともありますし,技術アドバイザーまたはコンサルタントとして契約していただくこともあります。

共同研究・受託研究

大学や企業を問わず,心理生理学的指標 (脳波・自律神経系) を用いた共同研究や受託研究を受けつけています。

お引き受けできる内容と費用についてはご相談ください。

セミナー

事象関連電位の測定や分析,工学・産業場面における心理生理学的指標の利用についてのセミナーの講師をつとめます。

大学や学会におけるセミナーだけではなく,企業内セミナーの経験もあります。

講演

「かわいい」の心理学,心理学の産業応用,ニューロマーケティング,ヒューマンエラーとその対策などの講演を行っています。

広島県安全運転管理協議会の法定講習会や企業・官庁の研修会における講師の経験があります。

集中講義

これまで筑波大学 (2012),大阪大学 (2012),九州大学 (2014),立教大学 (2015),中央大学 (2019),大阪公立大学 (2022, 2023) で集中講義を行いました。

学期中の通常の非常勤講師は引き受けていません。

10. 研究室へのアクセス

メールと住所,アクセス方法はこちらをご覧ください。

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