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作者の略歴と研究テーマ

入戸野 宏 (にっとの ひろし)
広島大学大学院総合科学研究科・准教授
国際心理生理学機構(IOP) 理事(2004-),事務局長(2010-)
日本生理心理学会 評議員(2007-),編集委員(2010-)
※ResearcherID (トムソン・ロイター)による論文リスト / PubMedにおける論文リスト
[略歴]
1971年(昭和46年)3月 横浜に生まれる。
1989年(平成元年)3月 神奈川県立横浜緑ヶ丘高等学校卒業。
1993年(平成5年)3月 大阪大学人間科学部人間科学科卒業。
1995年(平成7年)3月 大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。
1997年(平成9年)6-7月 ドイツ学術交流会(DAAD)短期奨学生としてドイツ連邦労働安全保健研究所(ベルリン)に留学。
1998年(平成10年)3月 大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了 博士(人間科学)取得。
2003年(平成15年)8月 独立行政法人 産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門 視覚認知機構グループ 客員研究員(併任,2005年3月まで)。
2004年(平成16年)4月 国際心理生理学機構(IOP)理事(Director, 2004-)。
2004年(平成16年)8月 International Journal of Psychophysiology 編集委員(8月-2011年3月)。
2004年(平成16年)10月 人間工学における心理生理学会(PIE:パイ) 幹事(Director-at-large, 2004-2006)。
2005年(平成17年)4月 広島大学 総合科学部 助教授。
2005年(平成17年)8月 マックスプランク認知脳科学研究所(ライプチヒ)客員研究員(日本学術振興会とドイツ学術交流会による派遣(8月1日-9月19日)。
2006年(平成18年)4月 広島大学 大学院総合科学研究科 助教授。
2007年(平成19年)4月 広島大学 大学院総合科学研究科 准教授(名称変更) 現在に至る。
[専門分野]
(1) 認知心理生理学(事象関連電位)
認知心理生理学は,従来の認知心理学の実験に,脳の神経活動を反映する事象関連電位を「指標」として持ち込んだ研究分野です。さまざまな人間の活動を,「心理(主観)−生理(脳活動)−行動」の3側面からながめていくところに特長があります。その守備範囲は,知覚や注意のメカニズムに関する基礎研究からストレスや快適性の評価といった応用研究まで幅広い分野にひろがっています。
(2) 情報処理心理学(注意・処理資源・ワーキングメモリ・パフォーマンス)
情報処理心理学は,人間の心理活動をコンピュータ(情報処理装置)のアナロジーを利用して説明しようとする立場です。このような考え方があらわれた1950年代後半には,人間の行動のしくみを,(やろうと思えば)コンピュータプログラムとしても書けるぐらいに順序だてて明瞭に表現することを目指していました。しかし,1970年代の半ばから,外界にある情報は,脳で計算・変換された結果として利用できるようになるのではなく,直接に知覚されるのだという考え方が提案されました。つまり,情報は処理されるのではなく,抽出されるというのです。私は,「情報処理」という用語を,情報抽出を含めた広い意味で使っています。コンピュータのアナロジーから生まれた「処理資源」や「ワーキングメモリ」といった概念は,(実体は何であるにせよ)さまざまな場面における人間の心的活動を理解する助けになると考えています。
(3) 工学心理学(ヒューマン-コンピュータ インタラクション)
工学心理学は,人間がもの(道具・システム)を使うときに生じるさまざま現象やその背後にある法則性を明らかにしようとする心理学の一分野です。人間は道具を使って環境を変化させてきましたが,それによって同時に自分自身をも変化させてきました。数多くのコンピュータに取り巻かれた現代社会での人間の心理は,コンピュータとの関係によって形成されるといってもいいでしょう。
工学心理学におけるERPの利用についての総説記事(PDF形式 480 KB)がダウンロードできます。
[現在の研究テーマ]
「日常生活で人間はどのように活動しているのだろうか」という素朴な疑問について,「心理−生理−行動」の3つの側面からアプローチしています。
(1) インタラクティブな環境における脳の情報処理についての研究
これまでの認知心理生理学の実験では,被験者はじっと動かずに,実験者が与える刺激をじっと待ち,それに対して反応するように求められてきました。しかし,日常生活では,私たちは自分から意図的に行為することで新しい状況を作り出し,新しい情報を得ています。そのような能動的な場面−いいかえれば,インタラクティブな環境−における情報処理を,従来の受動的な状況での情報処理と比較して検討しています。具体的には,コンピュータ作業中の脳電位を検討してます。
(2) 興味と好奇心に関する研究
自分が興味を持ったもの,面白いものにはついつい夢中になってしまいます。誰から言われたわけでもないのに,自分から好んでやってしまう。このような心的状態を,注意と処理資源の配分をキーワードに,主観的・行動的・生理的手法を使って検討しています。まだまだ試行錯誤の段階ですが,新奇な線画・写真に対する自発的な注意,興味ある映像を見ているときの処理資源の配分などについて萌芽的な実験をしています。
[これまでの研究テーマ]
いろいろなテーマに取り組んできましたが,どちらかといえば応用的な(日常生活と関係の深い)テーマが好きです。
・ ワーキングメモリ容量の個人差についての研究
・ 背景音楽がパフォーマンスに及ぼす効果についての研究
・ 音楽聴取中の期待についての事象関連電位による研究
・ 刺激の分類判断課題(多肢選択反応時間課題)における心的表象の研究
・ 睡眠中の事象関連電位に関する研究
[主な所属学会]
−国際−
−国内−
[連絡先]
入戸野 宏 (にっとの ひろし)
〒739-8521 東広島市鏡山1-7-1
広島大学大学院総合科学研究科 行動科学講座
Fax: 082-424-0759
e-mail: